2月13日、突然寝たきりになった「くるみ」。
獣医さんも諦めかけていましたが、
暖かくなり再び立つ事が出来るようになりました。
お客さんにも「元気になって良かったですね」と
声をかけられたり。
4月5日、自分では立てない「くるみ」を
いつものように立たせてあげました。
ところが、この日はどうもおかしい。
自分で立とうとしないのです。
時間をかけ何とか立つ事が出来ましたが、
またすぐに横になってしまいます。
夜には大好きなえさもあまり食べなくなりました。
寝たきりになった時でさえも、えさはもりもり食べていたのに。
筋肉だけの問題だったその頃とは違い、
動こうとする活気がなくなっていました。
翌日は全く動く事が出来ません。
そして4月6日、
「くるみ」は「せん」の元へと旅立ちました。
もうすぐで3歳でした。
2年前の9月9日、「和みの風」に来てくれました。
たくさんのお客様に可愛がられ、
そして癒してくれて。
本当に大切な存在でした。
昨年、十勝で初めての冬が過ぎ、
広い場所にでられるようになると
とても嬉しそうに野原を走り回っていました。
「ごはんだよ~」と缶を叩くと、
「さくら」なんかそっちのけで、
走って来る姿がとても愛らしく思っていました。
一緒にいた時間は短いものでしたが、
とても充実したように思い出されます。
悲しいですね。
でも正直言うと、ほっとした部分もあるんです。
それはあまり苦しませずに逝かせてあげる事が出来たから。
寝たきりから立てるようになったものの、
最期まで自分だけで立ち上がる事は出来ませんでした。
また冬が来た時、
気がついたら座っている事も増える事でしょう。
そしてまた床ずれを作るかもしれません。
人間は床ずれが出来ても痛くはありませんが、
「くるみ」は違います。
立とうと動くので擦れて皮膚がはがれてしまうのです。
寒さでまた立ち上がれなくなったとしたら、
毎日のように立たせようとしたり、寝返りをさせたり、
どんなに辛い思いをさせるかと考えると…。
そして、結局は安楽死(薬殺)を選択せざるを得ない可能性が、
非常に高いと思ったのです。
考え方が看護師ですね(笑)。
だから、私はもう落ち着いています。
寝たきりになった時の方がよっぽど泣きましたよ。
「あんなに元気だったのに、
どうしてこんなになったのだろう。
この状態がどれだけ続くのだろう、
どれほど痛みを感じさせなくてはいけないんだろう、
どうなったら安楽死を選択するのだろう、
どうやって子供に説明したらいいんだろう…。」
たくさんの不安が私を押しつぶしそうになりました。
あの最高気温が-5℃以下という厳しい寒さの中、
本当につらかったです。
一番かわいそうなのは「さくら」なのでしょうね。
「くるみ」がいなくなる時、
「さくら」は何度も鳴いていました。
もし私達の2人の子供が亡くなったとしたら、
私達はとても生きていく自信がありません。
今では、いつものように草を食べています。
その姿が見られただけでも救いなのかもしれません。
どうもありがとう。
「せん」と一緒に草を一杯食べて、いっぱい走ってね。