宿をやらせてもらっている以上、
お客様に来ていただかないと始まりません。
そのためには多くの人に知ってもらわないと…。
ということで、
こんな宿やります、
ってことを少しずつですが、宣伝してました。
今年7月末、ある新聞社よりお返事が。
「取材となると距離がありすぎるので、
コラムなんかいかがでしょう」
とな。
お~、それはありがたい。
お相手は
シルバー新報(年6万部発行)という
介護保険の専門誌を作っている、
環境新聞社という所です。
早速原稿を書き、
担当の方に調整をしていただきました。
800文字程度と結構長いのですが、
全文掲載します。
のんびり、ゆったり 和みの風
―――看護師が始めた小さな宿 1
”旅を楽しむ”お手伝いを
私はこの7月、北海道十勝清水に、小さな宿「和みの風」をオープンしました。外科病棟・緩和ケア病棟、そして訪問看護と、看護師として10年間勤務をした経験があります。医療の現場から、全く畑違いの分野での独立開業です。
「看護婦さんが一緒だったら、旅行するのになぁ。旅行したいのになぁ」―――これは新人の頃に患者さんからいわれた言葉。その時は何も感じませんでしたが、さまざまな障がいを持つ患者さんと出会うにつれ、健康に不安がある方は旅行しにくい現実を知りました。病院から訪問看護に転身したのは、もっと健康に不安のある方の生活を知りたいという気持ちが強くなったからでしたが、在宅では脳血管疾患などで片麻痺になった方の多くが、病院かデイサービスにしか外出していません。「旅行なんて出来るわけがない」と、始めからあきらめている方の何と多いことか。私は次第にそういった方達のお手伝いがしたいと考えるようになりました。最初は、旅行に特化した付き添い看護師の会社を興そうと考えましたが、自分が経営者になることにより、健康に不安がある方との接点が少なくなるのではないかと思案を繰り返しました。
そこで、看護師である自分がペンションのオーナーになれば、喜んで下さる方も多いのではないかと考えたのです。
「和みの風」では、基本的に食事介助やおむつ交換のお手伝いはいたしません。ここは施設ではなく、あくまでも普通の宿なのです。ただ、そのお客様が旅の幸せを感じられるようなお手伝いは、どんどんしたいと思っています。お身体の状態にあわせて旅行プランを一緒に考えたり、お食事を楽しめるよう献立を変更したり。体調に変化があればご相談にも応じます。
障がいがある人も、特別扱いされるのではなく、普通の人と同じように旅を楽しみたいと思っています。色々な方と出会えるのも旅の醍醐味です。だから、誰でも大歓迎。それが「和みの風」です。
最後までお読み頂き、ありがとうございます。
よく質問を受けるのですが、
「和みの風」は障がい者専門の宿ではありません。
一般の方も是非お越し頂きたいと思っています。
これから、1ヶ月毎に掲載されるので、
ブログにも載せさせてもらいますね。