おもてなしいろいろ

「銀の匙」ってわかりやすい食育かも

久しぶりに宿の本棚からのご紹介。
最近人気でアニメにもなるそうですよ。

銀の匙 Silver Spoon   荒川弘
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寮があるという理由で大蝦夷農業高校(エゾノー)に入学した八軒勇吾は、実習や部活に悪戦苦闘の日々。ときおり突拍子もないことをしでかしながらも、いつも賢明に悩んで八軒は考える。
春は学校でピザ大会を開催、夏休みは御影牧場で住み込みのアルバイト、秋は馬術部の副部長に選ばれ新人戦も体験。エゾノー祭は、過労で倒れて残念ながら参加できなかったが、熱い高校生活はまだまだ初体験だらけ。
そんな農業高校生・八軒と仲間たちの、汗と涙と泥まみれの酪農青春グラフィティ!!
公式HPより

牛屋さん(酪農家)とか農家って何だかわからない人にとって、中身を知る為にはいい作品ですね。特に北海道がよく描かれていると思います。なにせ、舞台は帯広。そして、ヒロインである御影の実家は十勝清水町(笑)。
御影とは実際にある地域です。十勝千年の森がある所ですね。十勝人(自称)だと思わずくすっとしてしまう点が多々ありますが、そんなローカルなネタばかりではありません。
食育とはどういう事かなど、経済動物を飼うという事はどういう事かなど、言葉では説明しにくい事をわかりやすく描かれていると思います。愛情を育てた動物達が、結局肉になるという事をどう捉えたらいいのか…。
出荷しなければいけないブタに「名前を付ける」というエピソードがとてもいい表現でしたね。「ブタがいた教室」を見ていただけにこういう結末も非常にすっきりしました。

とても印象深かった台詞がありました。獣医になる為に必要な事を聞いた時に先輩獣医はこういいます。
「殺れるかどうか」。

獣医、特に経済動物を扱う獣医にとって、お金にならない動物は処分しなければならない業務があります。それを割り切って実際に行えるかどうかが大事だと語っていました。頭ではわかっていても体が動かない事ってありますよね。
そんな感じなのでしょう。
調度、「さくら」が病気になっている頃に読んだので、とても心にしみいりました。マンガなのですぐに読み進める事が出来ます。進路、将来の目標などについても丁寧に描かれており、中学生、高校生にもお勧めですよ。

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