医療と福祉

生きる力を後押しする

今回は久しぶりにこちらの記事より。

生きる力を後押しする
非常に主観的な表現かもしれませんが、地方に行くほど、実にしっかりと人間らしく生活している高齢の方が多いように思います。他者に依存するのではなく、生活を自分自身で管理しているという印象を強く受けます。特に畑を耕したり、薪を割ったりと、昔ながらの生活をしている方々は元気な感じがします。
私は、それはきっと、その方にとって自分の役割があることが大きいのだと考えています。やはり自分で考え、身体を動かして行動することは健康で生きる原動力になるのではないでしょうか。
それは、趣味に置き換えてもいいのかもしれません。熱中するほど、趣味を楽しんでいると、それだけで色々な行動が伴ってきます。手先を使うとそれをきっかけにして会話も生まれますし、外出にもつながります。生きがいへとつながっていく方も多いと実感しています。
私は、訪問看護師として利用者さんのお宅を訪問した際に、リハビリテーションもしています。しかし、そのモチベーションを高める事の難しい方が多い現実もあります。昔熱中した趣味を持ち出して何とかやる気を出してもらうように促したりしますが、なかなか変化が見られないことも少なくありません。半面、前述の畑仕事等で自分の役割をしっかりと持っている方々は、一度病気になっても前向きに考えられているように感じるのです。むしろ早く回復しようと無理し過ぎること傾向もあって少し抑えてもらうようにしなければならない程です。
モチベーションが高まらない人の中には「歩けるようになりたい」とは言うものの、何の為に?いうのが分からない、歩けるようになっても何もする事がないと話す方が多いです。「介護が大変だから歩いてほしい」という家族の希望もありますが、それもモチベーションにはなかなかつながりません。
私も今でも悩みながら訪問看護を続けていますが、家族と共に、その方の歩んで来た人生を思い起こしながら、「生きがい」や「役割」について、考えていきたいものだと、いつも自分に言い聞かせています。
些細なことであっても、それがきっかけになったという方は確実にいらっしゃるのですから。いかにしてそのきっかけを見いだし、その方と家族の背中を後押しするかが私達の仕事なのかもしれませんね。

今でも薪を割って、お風呂を焚いている方を知っています。
その方は一人暮らしですが、
本当にお元気。
自然と共存をしているという感じでした。
多くの人はそうではなくなり、
高齢になればなるほど、
生きる意欲が低下していっているのかもしれません。

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