訪問看護を続ける理由

久しぶりに「シルバー新報」のコラムから。

訪問看護師として働いて
「宿を始めたい」と考えた私は、まず訪問看護師を始めました。病院で働いた経験しかないため、障害や病気を持ちながら自宅で暮らしている方々の生活や気持ちを知っておきたかったからです。
自宅で暮らす様々な方との出会いは、「病院で働き、学んだことは一体何だったのか」と思わせることの連続です。
例えばある方の足がむくんだとします。病院であれば、まずは医師へ報告、水分出納のチェック、下肢挙上の実施等で対応したでしょう。これが在宅であると、まずは転倒に注意するように本人や家族に指導し、足関節のROM+マッサージの実施や出来るだけご自分で運動して頂くように対応します。私の視点は、病気ではなくその方の生活を中心に考えていくようになっていきました。
また、同じ糖尿病であっても、その方の退院後の環境により、予後が全く異なる実際を目の当たりにしたのです。この時ほど、これまで病院で行ってきた退院指導の無意味さを感じたことはありませんでした。
退院された方や家族は皆不安です。「再度入院するのではないか」「急変したらどうしよう」等々。訪問看護は、その不安な気持ちを軽く出来る在宅サービスです。リハビリや入浴のお手伝いだって出来ます。家族関係、住んでいる環境を考慮し、実際の生活の場で、その方と家族と一緒に実際に試みながら試行錯誤し、一人ひとりに合った方法を見つけられます。そういったやり取りをしながら、最適な方法を見つけたり、変化を共に実感できることが、やりがいにつながっています。
しかし、「訪問看護」自体があまり知られていません。病院の看護師ですら理解していないのです。ますます在宅看護の機能が求められている時代なのに…。もっと訪問看護を知り、活用してもらいたいと強く思っています。在宅生活を豊かにする力を訪問看護は持っていると思うのです。

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